ビットコイン、上抜け失敗で売り買い主導権争い再開

 ビットコインは3日の高値である1ビットコイン(BTC)=7779ドルから反落した。これで週末のポジティブな値動きによる強気の地合いに水が差され、短期的な見通しは中立となった。

 BTCは3日、重要な下落トレンドラインのレジスタンスより上で終値をつけた。これは短期的な弱気から強気へのトレンド転換を示している。5日間移動平均(MA)と10日間MAのゴールデンクロスも、短期のポジティブな値動きを支持している。

 しかし、ビットコインは米時間の4日に弱気のパターンが見られ、直近の安値である7040ドルからの反発が終了したことを示している。

 取引高の低さがブルトラップ(上方への突き抜け直後に反転して下落すること)を警告していたため、この上抜けの失敗は驚きではなかった。

 当記事公開時点で、ビットコインはビットフィネックス上でここ4日の安値である7426ドルで取引されており、24時間で2.5%下落している。

●日足チャート

 ビットコインは下落トレンドに戻っている。買い方が7260ドル(5月24日の安値)のサポートを守れなかった場合、6980ドル(三角持ち合いのサポート)に向けて急速に下落する恐れがある。

 上抜けのダマシは通常、強い弱気のシグナルとみなされる。さらに4時間足チャートでの下抜けも反発の終了を示しており、価格は直近の安値である7040ドルへすぐに戻る可能性がある。

●4時間足チャート

 しかし、全体的な見通しはむしろ中立的かもしれない。ビットコインは4時間足チャートで十字足を作っており、これは市場の迷いを示している。

 直近の4時間足が7732ドルより下で終値をつけた場合、すでにに弱気なテクニカル(上抜けの失敗)が強化されるかもしれない。一方、直近の4時間足が7500ドルより上で終値をつけた場合、ビットコインは再び7700ドルに戻る可能性がある。

●見解

 ビットコインは日足チャートの下落トレンドに戻った。これは当面の上昇圧力が後退したことを示している。
 価格が7260ドルより下で落ち着けば、反発の終了が確かなものとなり、6980ドル(三角持ち合いのサポート)への下落もあり得る。

ビットコイン、上抜け失敗で売り買い主導権争い再開 - モーニングスター 仮想通貨ニュース


 6980ドルより下で終値をつければ、史上最高値の19891ドルからの下落の再開が示唆される。この場合、BTCは2月の安値である6000ドルに達し、それを下回るかもしれない。
 3日の高値である7779ドルを上回った場合にのみ、短期的な強気の見通しが復活する。