富士通、ポイントをBCトークンに変えるシステム公開

 日本の大手IT企業の富士通が、ブロックチェーンを利用したデータ保管システムの販売を発表した。小売業者はこのシステムを使い、ポイントやクーポンといった従来の販促ツールをトークン化することができる。

 

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 6日発表のプレスリリースによると、現在日本で販売開始しているこのシステムは、ショッピングセンターや観光地の商店主らによる販促活動の一本化を可能にする。これらの販促活動は従来、1つの店舗で受け取ったクーポンやポイントを同じ地域の別の店舗で使えるようにするものだ。

 このようなデジタルのポイントやクーポンをトークン化することにより、ブロックチェーンシステムが消費者の利用記録を分散的に処理・保管することでき、従来のデータセンターの負担が軽減され、より良いデータ分析が可能になる、と富士通は述べた。

 富士通によると最終的な目標は、このアプリケーションがコミュニティを超えて広がり、トークン化されたポイントが店舗、レストラン、学校、交通機関、観光地で流通することにより、地域経済が活性化されることだ。

 富士通は最終製品を作り出すため、鉄道、通信会社、コンビニエンスストアといった多様な組織と提携し、ブロックチェーン技術を使った様々な実地試験を行った。18年3月には、台湾のファミリーマートの支店でポイントのトークン化技術を試験した。この試験では、分散台帳プラットフォームを使いユーザーのデジタルスタンプを店舗で処理・保管した。

 富士通ブロックチェーンに不慣れではない。同技術を使った送金テストに参加し、安全なデータ共有のための同様のシステムをすでにリリースしている。最近では、同技術関連の研究やプロジェクトを促すためのイノベーションセンターをベルギーに開設している。

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 最も注目すべきことは、同社が3月に、イーサリアムのスマートコントラクトの問題を緩和できるという新技術を発表したことだ。